第一話 幻月
第二話 さらなる<偶然性>と見えていなかった<必然性>
第三話 ちょっぴり早い、クリスマスイブ ―深紅のバラ―
第四話 雪化粧
第五話 お帰りやす
第六話 生演奏
第七話 You Can Do Magic
第八話 Last Train
第九話 美しく流れるメロディライン
第十話 結婚するって本当ですか?
第十一話 Antonym『アントニム』
第十二話 魑魅魍魎
第十三話 俯瞰
第十四話 陶酔
第十五話 ダブル・・・
第十六話 Survive(生き抜く)
第十七話 絶体絶命
第十八話 Out Of Control & Take My Breath Awa
第十九話 I Cannot Die
第二十話 乱高下
第二十一話 STORIES
第二十二話 Brain Jack
第二十三話 人間らしさ…Into the Conflict
<前菜>の次は<スープ>?
従来ならその通りかもしれない…。
が、時代は急変…何が本当で何が嘘かわからなくなっている怖い世の中。
或る日の出来事。
真夜中に覚醒。
暗闇の中で、部屋の灯りをつけずに、右手を駆使し、NHK-FM放送のスイッチ入れた。
深夜なので、イヤホンで音を出さないように…。
無音のsoundlessストーリー(First Story)からスタート。
<深夜便>が流れている。
午前二時、三時前後?
シーンと静まった深夜。
Whitney Houstonの特集。
久しぶりに彼女の透明感溢れた歌声を聞いた。
彼女の、世界で2億数千万枚以上の規格外のレコードセールスを思い出す。
数十年前、ケビンコスナーと共演…全世界で大ヒットの映画<ボディガード>。
数日後、再び中途覚醒。
今度は早朝覚醒に近い。
FMでもいろいろなものがある。
あるDJがリスナーのメッセージを読む。
が、本当の話か偽物の作り話なのかは皆目わからない。
現実の世界では、あり得ない四角関係。
たぶんフィクション
セカンドストーリー(Second Story)。
A子さんがB男さんと家族ぐるみで付き合っていた。
A子さんにC子さんという数歳年下の妹がいる。
妹さんのC子さんが結婚することになり、姉さんのA子さんも同席。
壇上に座っているの二人は、妹のC子さんと今は元彼のB男さん。
B男さんの姿を目の当たりにする…眼を擦って何度見てもB男さん。
今頃になって、ようやく
ここ数年の妹のC子さんとB男さんの怪しげな行動は腑に落ちる。
A子さんにはあまりにも残酷なストーリー。
A子さんは妹のC子より絶対に幸せになると、心に誓う。
A子さんは偶然D男さんと付き合い始める。
妹に負けないほど幸せになると、悔しさいっぱい…どんなことがあっても…。
女性の意地?
或る日、奇跡的に4人が揃って話し合いの場についた。
十分過ぎるほど葛藤をぶつけ合った。
穿った見方をすれば、C子さんとB男さんにとっては、ガス抜きで好都合。
これ以上文句が言えないレベルまで、言いたいだけ言わせる…
作戦、それとも戦略?
不思議なことが起きる。
A子さんとC子さんが先に退席。
通常、長話が大好きな女性が先に退席するのは変…。
男性が先に退席するのはわかるが、延々と語り、共感を感じたいと思うのは、通常女性。
男性であれば、要点のみで十分…。
フェイクかも?
残されたのは二人の男性、B男さんとD男さん。
B男さんが一言。
われわれの密会は誰も知らない…。
こういう最後の<落ち>があるとは?
信じられない<落ち>に驚愕しかない。
男性と女性をそっくり入れ替えても話は成立する。
最後まで残るのは、どう考えても女性でないと不自然。
三回の中途覚醒…サードストリー(Third Story)
中途覚醒時にFMをつけるとUnder of Sky of Paris(パリの空の下)が流れている。
まもなく眠気が襲って来る。
すぐに眠りにつくことができた。
深夜の中途覚醒、早朝覚醒などがあったとしても、静けさの中。
言うまでもなく、真夜中に音は立てない…。
<スープは音を立てないように飲む>のが常識。
同様に<夜は静かに…静寂こそが夜>
私は、診療後に、鳥料理に冷えたビールを飲む方が性に合っている。
格式を重視する高価なフレンチよりも、胃に優しい安価の和食でいい…粗食で十分…。