第一話 幻月
第二話 さらなる<偶然性>と見えていなかった<必然性>
第三話 ちょっぴり早い、クリスマスイブ ―深紅のバラ―
第四話 雪化粧
第五話 お帰りやす
第六話 生演奏
第七話 You Can Do Magic
第八話 Last Train
第九話 美しく流れるメロディライン
第十話 結婚するって本当ですか?
第十一話 Antonym『アントニム』
第十二話 魑魅魍魎
第十三話 俯瞰
第十四話 陶酔
第十五話 ダブル・・・
第十六話 Survive(生き抜く)
第十七話 絶体絶命
第十八話 Out Of Control & Take My Breath Awa
第十九話 I Cannot Die
I Cannot Dieは日本語なら<死ぬに死ねない>に近い?
違った別の言い方をすれば、人生に未練を残している。
人生に未練一切なしで、終止符を打ち、幕引きをすることはとても難しい。
<やり切った…未練はない>と自分に言い聞かせても、心の隅々まで探せばいくらでも多少の未練は出てくる。
それが普通の人間というもの…人間らしくていい。
まったく未練がないという人は、可愛く見えない。
影がないというのはちょっと…少しぐらい影はあったほうがいいように思う。
8050問題。
一度くらい耳にしたことのある言葉。
私のクリニックでも、80歳前後の高齢者の方が、50歳前後の子どもを連れて来院されることは珍しくない。様々な理由で、彼らは働きたくても思うように働けない。
何かいい解決法があればいいが、どうすればいいかわからない…。
彼らの親は、「子どもを残して、今死ぬには行かない…が、もう限界」
8050問題が表面化する10年、20年間、過去に遡ると、7040問題、6030問題が見え隠れしている。
遺伝的な見方をすれば、3000問題が存在してもおかしくない。
いつの間にか何十年も苦しみ抜いた…。
一方、高齢者であっても元気一杯な人もいる。
健康志向の強い現代ならでは?
I Cannot Die!
8050問題が発現するずっと前に適切な処置を行い、辛抱強く頑張り耐え抜き、立ち直った人も少なくない。
今の最高の状況を全然想定できないほど好転する人も大勢いる。
我慢し耐え忍び、どんなに小さなことであっても積み重ねる。
相対性理論のアインシュタインの言葉を借りると、
「僕は天才ではない。継続することができる凡才。が、誰にも負けない好奇心の固まり…」
好奇心が十分にあれば、流れに乗ることができる。
とても小さな努力の継続が、いつの日か、信じられないほどの大きな成果を生む可能性がある。
それは誰にもある可能性。
とにかく半歩でもいい前進する。
一歩なおさらいい。
高層ビルの非常階段を使って、一歩ずつ登り、最後は屋上まで登りつめれば言うことない。
最初の第一歩が、どれだけ小さくても一向に構わない。
小さな流れでもいい。
積み重ね、繰り返しで、徐々に…。
舵取りさえ間違わなければいい。
あまり先を見ないようにして、その日のわずか一歩の前進を心がける。
心の中は苦しさで溢れんばかりであっても、自分自身を鼓舞する。
当然、想像を絶するほどきつい。
が、彼ら高齢者は弱音を吐かない。
体調のほころびさえも見せない人もいる。
ぎりぎりで踏ん張れないこともあるかもしれない。
人間、ほっとすると、緊張の糸が切れ、奈落の底に落ちやすくなる。
転がり落ちるのは、意図も容易い。
落ちないように現状を維持するだけでも十分。
少しの後退は気にしない。
半歩後退しても、その次に一歩前進。半歩後退が二回続ければ、その次に二歩前進すれば帳消しにできる。
どこまで自分を追い詰めることができるかどうか…ストイックになれなくなったら終わる。
一般的に言えば、われわれの仕事は、エネルギーを消耗する。
元気がもらえそうなクライアントは貴重。
最近、少しずつ増えてきた。
私が無意識にそういう人たちを抽出しているのかもしれないが…。
P.S.
十五話<ダブル…>で、<どうすればマルチタスクが簡単にできるか>の解答の数十行を含めて、すべての原稿が仕上がった後に、あえて肝心のところをすべて削除して、わからないままに終わりたいと書いた(令和6年11月)。
ただし、そのヒントを第十五話の中に粉々にしてばら撒いた。
ヒントをばら撒くということは、承認欲求を消し去りたいが、消しきれないという葛藤がある証。
最も身近な人が数分で、ばら撒いたヒントを足がかりに、その削除した原稿を読み取った。
驚きしかない。
その人には、ずっと挿絵を担当してもらっているが、思考がとても論理的で感性も長けている。
その他にも推察できている人がいるかもしれない?
わかってもらいたい人たちだけがわかってくれれば、残り95%-99%以上の人が理解不能で一向に構わない。
その方がベター。