南青山アンティーク通りクリニック

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第二十四話 影

令和七年五月二十七日(火曜日)


時空

 時空を駆け巡るドラマはStoryを作りやすい。
 なぜなら<何でもありの世界>だから…。
そのパクリモノは物凄い数に上る。
 目の肥えた読者をごまかすことができなくなっている。
 必然的にレベルアップ

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最終目的地

 時空関係絡みの映画で、ひとつだけ印象的な映画があった。
<Predestination>
Destinationの日本語訳は<目的地>とか<旅行先> Predestinationの日本語訳は<運命や運命によって事前に決定されていること>。

輪廻の蛇

原作は<輪廻の蛇>。
頭の中で蛇がループを描く様を描けばいい。

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犯人

 SF映画Predestinationでは、時空を自在に駆け巡る一警察官が、ある<犯人>を追い続けていた。

警察官

 その犯人は、その時空を管理する警察官自身であり、追い求めていたのは<自分自身>…。

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 最後に自分自身と出会う。
 今の自分が過去の自分に遭遇。
 まさかの結末…。

SF

SF映画だから<何でもアリ>と思ってしまう。
 ところが、現実の世界にも…。

幼い頃

 誰でも一度くらいは、幼い頃、自分の影を踏んで遊んだ経験がある。
 いわゆる<影踏み>。

 現実の世界でも同様のStoryに出会うことがある。
 自分の影を追い求める…が、本人は気づいていない。

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過去

 過去に辛酸を舐め、今も自分の影のように纏わりついて離れない自分を癒す。
 が、自分自身を必死に癒そうとしている、自分の行動を理解していない。

至るところに…

 そういう人たちは、周りを見渡せば、ごまんといる。
 至るところに存在している。
 昔の自分に苦しみ、そこから派生したコンプレックスに対峙している人もみかける。

 その傷は、様々なものに姿を変えて、目の前に立ちはだかる。
 多種多様…。

ひとり二役

 その類の人たちは、<ひとり二役>がハマる。
 昔の苦しかった境遇に近い人に、自己を<投影>し、その人を援助するというやり方で、自分で自分自身を癒している。
 自分で自分を癒すという<ひとり二役>を演じている。

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愛情

 たとえば、親に愛情を全然注がれなかった子どもは、成人後にどういう大人になるだろう?

際限がない

 現代はそういう人たちが急増中…非常に多く、際限がない。
 それ以外にも多々の変化がある。

自己愛

気が付けば、自己愛的になり、自分で自分を愛する方法もある。
 愛情を注いでくれないなら、自分で自分を愛し、自己愛的になる。
 自己愛を育(はぐく)み、精神の安定を維持する人がいる人が多数派になった。

自撮り

 現代人の特性になってしまっている?
 ポーズを決めて、スマホを使って自分で自分を撮る。
いわゆる<自撮り>はまさにその典型例…。

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正当化

限定付きであるが、自己愛の表現が正当化される時代を迎えた。
隠す必要がない。
すごい時代に突入している。

否認

 その一方で、見て見ぬ振りをする否認も然り…。
 幼少期に現実から逃避し、否認する習性がしっかりと根付いている。

瞳の奥のずっと向こうに、過去の自分がもがき苦しんでいる。
<ひとり二役>を演じ、自分自身を宥(なだ)めている。

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