第一話 幻月
第二話 さらなる<偶然性>と見えていなかった<必然性>
第三話 ちょっぴり早い、クリスマスイブ ―深紅のバラ―
第四話 雪化粧
第五話 お帰りやす
第六話 生演奏
第七話 You Can Do Magic
第八話 Last Train
第九話 美しく流れるメロディライン
第十話 結婚するって本当ですか?
第十一話 Antonym『アントニム』
第十二話 魑魅魍魎
第十三話 俯瞰
第十四話 陶酔
第十五話 ダブル・・・
第十六話 Survive(生き抜く)
第十七話 絶体絶命
第十八話 Out Of Control & Take My Breath Awa
第十九話 I Cannot Die
第二十話 乱高下
第二十一話 STORIES
第二十二話 Brain Jack
第二十三話 人間らしさ…Into the Conflict
第二十四話 影
第二十五話 Lock On
第二十六話 黒子という名の主役
時空を駆け巡るドラマはStoryを作りやすい。
なぜなら<何でもありの世界>だから…。
そのパクリモノは物凄い数に上る。
目の肥えた読者をごまかすことができなくなっている。
必然的にレベルアップ
時空関係絡みの映画で、ひとつだけ印象的な映画があった。
<Predestination>
Destinationの日本語訳は<目的地>とか<旅行先>
Predestinationの日本語訳は<運命や運命によって事前に決定されていること>。
原作は<輪廻の蛇>。
頭の中で蛇がループを描く様を描けばいい。
SF映画Predestinationでは、時空を自在に駆け巡る一警察官が、ある<犯人>を追い続けていた。
その犯人は、その時空を管理する警察官自身であり、追い求めていたのは<自分自身>…。
最後に自分自身と出会う。
今の自分が過去の自分に遭遇。
まさかの結末…。
SF映画だから<何でもアリ>と思ってしまう。
ところが、現実の世界にも…。
誰でも一度くらいは、幼い頃、自分の影を踏んで遊んだ経験がある。
いわゆる<影踏み>。
現実の世界でも同様のStoryに出会うことがある。
自分の影を追い求める…が、本人は気づいていない。
過去に辛酸を舐め、今も自分の影のように纏わりついて離れない自分を癒す。
が、自分自身を必死に癒そうとしている、自分の行動を理解していない。
そういう人たちは、周りを見渡せば、ごまんといる。
至るところに存在している。
昔の自分に苦しみ、そこから派生したコンプレックスに対峙している人もみかける。
その傷は、様々なものに姿を変えて、目の前に立ちはだかる。
多種多様…。
その類の人たちは、<ひとり二役>がハマる。
昔の苦しかった境遇に近い人に、自己を<投影>し、その人を援助するというやり方で、自分で自分自身を癒している。
自分で自分を癒すという<ひとり二役>を演じている。
たとえば、親に愛情を全然注がれなかった子どもは、成人後にどういう大人になるだろう?
現代はそういう人たちが急増中…非常に多く、際限がない。
それ以外にも多々の変化がある。
気が付けば、自己愛的になり、自分で自分を愛する方法もある。
愛情を注いでくれないなら、自分で自分を愛し、自己愛的になる。
自己愛を育(はぐく)み、精神の安定を維持する人がいる人が多数派になった。
現代人の特性になってしまっている?
ポーズを決めて、スマホを使って自分で自分を撮る。
いわゆる<自撮り>はまさにその典型例…。
限定付きであるが、自己愛の表現が正当化される時代を迎えた。
隠す必要がない。
すごい時代に突入している。
その一方で、見て見ぬ振りをする否認も然り…。
幼少期に現実から逃避し、否認する習性がしっかりと根付いている。
瞳の奥のずっと向こうに、過去の自分がもがき苦しんでいる。
<ひとり二役>を演じ、自分自身を宥(なだ)めている。