ダブル…を始めとしたマルチタスクが苦手な人は少なくない。
10年ほど前から今も尚、<マルチタスクが簡単に行える方法>という書籍の出版を考えることがしばしばある。
が、冷静に考えると、私なりのやり方であり、<汎用性>を考えると躊躇してしまう。
若い頃なら猪突猛進でさっと書き上げていたかもしれないが…。
今年のMLBのワールドシリーズ(World Series, WS)を見ていると、<ダブル…>の冒頭部分ぐらいならいいかなあと思うが、やはり…。
先日まで、世界中のなかでも、日米韓、中南米などの野球の盛んな諸国では、MLBのWSで盛り上がっていた。
LAドジャースがいきなり3連勝と王手をかけ、もしかしたら4連勝Sweepか?と思ったが、第4戦はNYヤンキースが勝ち、第5戦を迎えた。
NYヤンキースは、MLB屈指の最強右腕のコールが先発。
途中まで5-0とヤンキースの完全な勝ちパターン。
余程のことでもない限り、逆転はあり得ない。
ところが、筋書きのないドラマが起きるから面白い。
脚本や台本のようなものがもし存在すれば、興味は涌かない…予測できないことが起きるから楽しめる。
このままヤンキースが確実に勝ち、第6戦もヤンキースが勝てば、今度はヤンキースが逆王手をかけるはずであった。
第7戦までもつれれば、中3日でヤンキースのジョーカーのコールが出てくる。
ヤンキース3連敗4連勝というドラマが起きるかも…。
ところがそうはいかない。
野球の神様は、誰も想像できない、まったく別の筋書きを用意していた。
NYのJFDケネディ空港近くに本拠地を持つ、同じニューヨークの<ミラクル>メッツのお株を奪うかのように、<ミラクル>ヤンキースになる可能性があった。
ドジャースは、ヤンキースと戦う前に、その<ミラクル>メッツに勝ち、ファイナルのWSに進出してきた。
結果的には、<ミラクル>ヤンキースは起きなかった。
人生でも、些細な出来事が人生を大きく変えることがある。
地獄に落ちるか、踏みとどまるか?
センターのジャッジが、ごく普通のセンターフライを落球。
誰もが考えられないミスだと思った。
ミスはミスを呼び起こす。
ミスの連鎖。
しかし、投手コールがそのミスを帳消しにする快投。
二死満塁までこぎつけた。
その直後、ニューヨークのメディアは「ただただ残酷」と落胆と怒りが錯綜する事態を目撃する。
コールが、ファーストベースカバーに入り損ねるという事態が生じた。
通常、右方向にボールが転がれば、投手はファーストのベースカバーに入る。
結果的に三つの失策が、ドジャースの大逆転劇を生んだ。
最近は、高校野球は、ネットで結果しか見ないが、昔はよく見ていた。
個人的な見解であるが、二人の凄い投手が今も脳裏に焼き付いている。
彼らは海を渡ってMLBに行く時代ではなかった。
早く生まれ過ぎた…
ひとりは作新学院の江川 卓。
彼のストレートに対し、バットを当ててファールを打つだけでも、バックネットからため息が漏れる、歓声が沸く。
彼が投げる球にバットがかすりもしない。
私的には、高校3年生の頃が全盛期…。
もうひとりは、工藤公康。
最近、彼の記事(手記)を読んだが、小さい頃からメンコ遊びが彼の唯一の遊び。
それが功を奏して、手首のスナップが抜群に利く。
カーブを投げるための素地が幼少期の遊びに形成されていた。
彼は、鋭く曲がり落ちるブレーキングの凄いカーブを意図も簡単に投げる。
真夏の甲子園。
イチローの先輩の名工電の彼は、初戦でノーヒットノーラン。
鋭くブレーキングして大きく落ちるカーブは、高校生レベルでは到底打てない。
140-150kmのストレートにカーブ…。
巨人には、広岡、川上、森などの名監督がいる。
彼らの共通点は、<石橋を叩く>。
が、北海道日本ハムの新庄監督のような冒険心が感じられない。
あまりにも堅実すぎて、観戦者からすれば、楽しめない采配を振う人たち。
西武ライオンズで一時代を築いた広岡監督は、その当時、社会人野球行きを表明していた高校3年生の工藤公康を指名し入団させた。
彼は、日本球界を背負う素材。
彼の記事(手記)によれば、
最初の数年間は、ファーストベースのカバーに入る基礎中の基礎練習を、毎日数時間させられたという。身体に滲み込ませるために…何も考えなくても身体が動くようになるまで…。
将来を嘱望される有名選手からしてみれば、「どうしてこういう基礎練習ばかりさせられるの?」という気持ちで一杯だったように思う。
現役中はショートの広岡さんは、監督という指導者になってからは、基礎練習の繰り返しが代名詞…。
基礎の反復練習がすべてという哲学
これほどまでに反復を繰り返し、身体に滲み込ませることを強調する人はそういない。
才能溢れた集合体のプロ選手からすれば、「どうしてそこまで簡単な練習ばかりさせられないといけない」と不平不満が噴出する。「僕らは素人ではない」というプライドが見え隠れする。
今回のWS第5戦でのドジャースの大逆転は、野球の神様の意地悪?
それとも基礎練習の<継続性>や<反復性>を軽んじた結果、<落とし穴>にはまった。
マルチタスクとまで言わなくても、ダブルができれば…。
WS第5戦に明確に投影されていた。
99%以上の人は、私が何を言いたいかわからないかもしれない…一体、何を言っているの…。
そう思うのが普通。
私が故意に最も肝心な部分を削除したから、話がつながらなくなっている。
が、私からすれば、わかってしまえば、全然面白くない…わからないまま終わりたい。